革財布 革の使い方で品質が変わる
革と一言で言っても、生きていた動物の革ですから、裁断する場所によっても、地球の環境などによっても革の品質が変わるのです、ここでは一番ポピュラーな牛革について説明します。
この図を見ると上の方が牛の頭で下の方が尻尾です そして左右に足がついている。
一頭の牛革を広げるとだいたいこのような形状になっていて、革の部位によって名前がついています。そして取れる革の量も限られてきます。 HAED部分が全体の3%ほど。 BELLY部分が10パーセント SHOULDER部分が32% BEND が30%BUTT25%です これは1頭の牛で取れる部分の平均値と言えます。
で、この一頭の牛の革で一番いい革が取れるのがBUTTです。お尻という意味ですね
それがたったの25パーセントしか取れません。 一つの鞄を作るとしたら一番綺麗にしたい部分に使います。例えば鞄の正面だとか、傷がついていてはいけない部分です。
もちろんどこにも本来、傷がついてはいけないのですが、天然皮革というものはまったく傷がないところはほとんどありません。 牛が怪我をしたら革も当然傷があります 一番いい革の部分BUTTはもっとも商品の顔になる部分だけに使われます。
その次にBENDと言われる部分 が30% ここも鞄の一番大きな大きなパーツに使います 革ジャンなどもこの部分を使います。
次にSHOULDER部分 32%ですが ここは細かいパーツに分けて傷がついているところや、皺が入っているところなど避けて使うことが多いのです。 革財布など細かい革で使う部分もここまで、最後の BELLY10% やHEAD3%は皮が薄くなっていてしかも、皺がたくさんある部分なのでほとんど使えません。
よほど細かいパーツなどでしたら使う可能性もあります。たとえばキーホルダーなどですね。
このように一頭の牛の皮でも、良質の部分やほとんど使えない部分など使い分けて使用していくのが一般的です。